第43回釜ヶ崎越冬闘争始まる

43回釜ヶ崎越冬闘争への協力要請
 
 
 長く熱い今年の夏も10月半ばには足早に消え去り、早、凍える冬も目前となりました。また今年も越冬闘争の時期を迎えることとなりました。
 
今年の釜ヶ崎は、昨年の橋下新市長、府‐市を貫く『維新体制』誕生の下で、「大阪グレートリセット」という一大財政改革が進められ、「西成特区構想」という、どこからやって来るのかまるで分らないまぼろしの大風に翻弄され、右往左往した一年でした。
生活保護受給者の増大に対して、増大の本当の原因には触れずに、保護費全体の削減を目的とした、マスコミによる「不正受給」キャンペーンが張られ、生保需給のハードル引き上げや支給額の切り下げが、目論まれています。身元確認の強化、申請と同時の就労指導を含む全受給者に就労指導がはじまっています。
ハローワーク(民間労働市場)しか出口のない就労指導の強化は、民間労働市場から排除されてきた者たちにとっては高いハードルとなり、大きなプレッシャーとなっています。やがてそれは、不正受給者を減らす効果をもたらすのではなく、多くの生活困窮者の野宿生活への転落を招き、かつてきた道を逆戻りするだけではと危惧します。この就労指導は、すべての受給者に広げられ、医者でもないケースワーカーが、就労不可という診断のある受給者にまで「リハビリのために数時間だけでも働きなさい」などとむちゃくちゃな「指導」をしたりするほどの勢いで進められています。
こうした不正受給キャンペーンは、生活保護者=怠け者、社会悪という意識を植え付け、『自己責任論』で自分たちを正当化します。それは、社会の中に生保受給者や、野宿をせざるを得ない人たちを嫌悪し、攻撃するひとびとを作り出します。『自己責任論』が大手をふるって登場し始めると野宿者への実際の襲撃も増え、わけても若者に反映ます。
この1013日~14日未明にかけてJR大阪駅周辺で、4080代の野宿生活の男性5人が­相次いで襲われ、顔を踏みつけるように蹴り続けられるなどし、富松国春さん(67)が外傷性くも膜下出血で亡くなり、他の人たちもケガを負わされました。
今年も、私たちは越冬闘争で野宿をせざるを得ないなかまたちを餓死・凍死から守り、襲撃から守り、日雇・下層労働者の結束を固めて、西成特区構想で揺れ動くなかまたち未来を切り開いてゆく闘いを行いたいと思います。
 
今年で43回目を迎える釜ヶ崎越冬闘争は全国の心ある皆様のご支援で支えられてきました。今年の越冬闘争も、連日の炊き出し、夜回り、行政への要望行動などおこないます。
今年も、米、調味料、毛布、防寒着などの物資のご支援とともに、資金カンパのご協力をお願いします。
また、20121225日から201317日までの越冬期間中の現場でのご支援もよろしくお願いいたします。
 
■ 資金で協力
 越冬闘争では、毎年70万~80万円の資金が必要となります。現在も、越冬実行委員会では、資金集めに奔走しております。厳しさを増すこの経済状況にあって、心苦しい限りではありますが、釜ヶ崎の運動・取り組みに関心を寄せる多くのみなさまに、資金協力をお願いしたく思います。
【振込先】みずほ銀行 難波支店  普通口座1387094
釜ヶ崎実行委員会 代表 山田 実
②ゆうちょ銀行 記号141   番号33722521     
【他金融機関から振り込みの場合】③ゆうちょ銀行 店番418 普通預金3372252
④郵便振替口座       00960-4-108331②③④は、名義: 釜ヶ崎実行委員会
 
■ 物資で協力 
 越冬闘争では、次のような物資が必要です。みなさまのご協力をお願いいたします。
   □ 毎日の炊き出しに使う、もち米お米券調味料、野菜、その他の食料
   □ 寝場所、医療パトロールで使う、布団(敷布団、掛布団)、毛布類、寝袋
   □ 冬の寒さをしのぐための、衣類(成人男性用で、防寒着、カイロ、など)
   □ その他、石鹸、タオルなどの日常生活用品
 
【物資の送付先】〒557-0004大阪市西成区萩之茶屋1-9-7
43回釜ヶ崎越冬闘争実行委員会(代表 山田 実)
電話:06-6632-4273
 
43回釜ヶ崎越冬闘争実行委員会