第42回釜ヶ崎夏祭りが始まります(参加支援のお願い)

2013年夏  第42回釜ヶ崎夏まつりへのご参加・ご支援要請
 
 
 釜ヶ崎の夏まつりも、今年で42回目を数えることになりました。こうして長い間続けてこられたのも、釜ヶ崎労働者、および、多くの支援のみなさんの、夏まつりに寄せる思いのたまものと感謝しております。今年も、釜ヶ崎三角公園で、8月12日(前夜祭)~15日まで、労働者とともに、まつりを盛りあげていきたいと思っております。
 
釜ヶ崎夏まつりは
 72年に第一回が行われ、以来、とぎれることなく続けられ、手づくりのまつりとして釜の労働者の間に定着してきました。
 この夏まつりは、多くが単身の釜の労働者にとっては、いわば、ふるさとでのお盆のような行事として親しまれてきました。また、夏まつりの期間中、公園には祭壇が設けられ、最終日には、亡くなった多くの仲間の追悼も行われてきました。長い間、釜の夏まつりが歴史を刻んできたのは、労働者の、夏まつりに寄せる、そういう思いがこもったものでもあったからと思います。
 同時に、たくさんのミュージシャン、演歌歌手、芸人さんなどの参加、釜の労働者が主役の労働者名人会、のど自慢、スイカ割り、つなひき、相撲大会、そして、盆踊り、それに加えて、たくさんの手づくり屋台など、夏まつりの催しも釜ヶ崎の文化としてすっかり定着してきました。それゆえ、この釜の夏まつりは、これからもずっと、続けていかなければならない大切なとりくみといえます。
 
今年の釜ヶ崎夏まつりは
 昨年の釜ヶ崎は時限立法-自立支援法の期限切れ、「西成特区構想」のなかで、行きあたりばったりともいえるような就業・医療などの縮小再編の動きが打ちだされ、地域でくらす労働者・高齢者などにとって大きな変化、不利益な状況がやって来るという中で行われました。しかし、地域、全国での各運動体、各支援団体の連携、個別のとりくみ等の努力により、自立支援法は5年の延長を勝ち取り、年間4万人が路上に放り出されることはなくなりましたが、緊急に次の施策が望まれます。また子供たちの生活を直撃する、「子供の家事業」の廃止も、関係者・団体の粘り強い闘いが続いています。「西成特区構想」は、提案者の橋下市長-維新の会市議団の国政への関心の高まりとともに迷走した挙句、行き先がわからない状態となっています。
 今年は、「大阪の変化」というよりも、昨年暮れの政権交代以降の日本の国全体の大きな変化の中で夏祭りがおこなわれます。日本の針路を大きく左右する7月21日の参議院選挙の結果を受けてからの祭りですが、マスコミの「予想」によると、昨年衆院選に続き、現連立政権の圧勝と言われています。
 このことは釜ヶ崎労働者にとっては厳しい時代がやって来ることを意味しています。
 現政権は、景気対策として、円安誘導をして、2%を目標とするインフレ政策、消費税の大増税、TPP環太平洋戦略的経済連携協定への参加を行ってきました。そして、いまだに福島第一原発の事故原因が判明していないにもかかわらず、エネルギー政策の引き戻し-「原発推進」の再政策化を進めています。
その結果、輸入食料に頼っている日本に住む人々は、食料品の値上がりの影響をまともに受けることになります。すでに中国産の生鮮品などは二割以上も値上がりしており、さらにこの7月からは小麦粉、食油、肉など様々なものが値上げされると言われています。
また製造業の下支えである中小・零細企業は円安誘導による原材料費・燃料費の相対的値上がりを発注者(元請け)に転化することもできず、苦しい経営を余儀なくされています。
円安誘導で利益を得るのは自動車など輸出製造業の一部巨大企業でしかありません。日本の多くの生活者にとっては生活をさらに悪化させるものでしかないのです。
一方では、生活保護世帯の増加・保護費の膨張を抑えると言って、デタラメな「不正受給キャンペーン」と「自己責任論」を使ったキャンペーンの成果として、この8月からは生活保護費の切り下げが決定されています。これまで「最低限度の健康で文化的な生活水準」を支出の基準にしていた保護費を、保護費総量の高を基準にするという「基準の変更」を行ったのです。田中英之衆議院議員(自民党)は、「生活保護受給者(2013年2月は216万人)・生活保護費(2013年度は3兆8000億円)が、国家財政を圧迫している」と発議しました。
円安-インフレ政策は生活者としての労働者、生活保護者の生活を直撃します。そしてさらに生活保護費を切り下げたのです。
 また、TPP環太平洋戦略的経済連携協定も、その内容は国民にはっきりと示されないまま強引に進められています。外国資本が自由に商売をできるようにするために傷害となる「関税障壁」をすべて取り払うことが目的であるこの貿易協定は農業問題にとどまらず、国民健保のようにその保険金の一部を国が負担することや、救急車などの公共サービスに対して、民間の医療保険の障害になるもの、民間(救急サービス) 業を妨害するものとして攻撃してくる可能性を十分に持っており、お金を持ってないと救急車にも載せてもらえない、病院で診察・治療も受けられない社会へと日本を変貌させようとしています。
 今年の夏まつりは日本社会が大きく変貌する端緒の年に行われます。こうした社会情勢の中で、だれのための社会づくりをしていくのかということを一人一人が考えさせられる夏に、現役、失業・野宿、引退・生活保護の仲間たちが団結を打ち固め、全国の労働者、市民と結びついていくことができるような祭りにしてゆきたいと思います。
今夏まつりも「老いも若きも安心して働き、生活できる社会を!」をメインテーマとして位置づけながら、やっていきたいと思います。多くの皆様のご参加をお願い致します。
 
資金協力のお願いです
 さて、夏まつりは、これまでも多くの方々のカンパ金によって運営してまいりました。ありがとうございます。実行委員会でも自前の財源確保の努力はしておりますが、今回の夏祭りもこれまでと変わらず、釜ヶ崎の運動、とりくみに関心を寄せる多くの支援のみなさんに、資金協力のお願いをしたいと思います。祭り当日は本部席にもカンパ箱を用意してあります。よろしくお願いいたします。
 
第42回釜ヶ崎夏祭り実行委員会 実行委員長  山田 実
06-6632-4273
 
 
 
    【振込先】
みずほ銀行 難波支店 普通口座1387094 釜ヶ崎実行委員会代表 山田 実
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