第40回釜ケ崎越冬闘争が始まります

第40回釜ケ崎越冬闘争実行委員会からの呼びかけ転載します


12月13日(日)午後6時より
釜ケ崎のふるさと家で行なわれます。





釜ヶ崎支援連帯集会への呼びかけ

安心して働き、生活できる釜ヶ崎を求めて闘う第40回釜ヶ崎越冬闘争に一人でも多くの仲間たちの結集を呼びかけます。
自民党小泉政権下で進められてきた市場原理主義新自由主義の崩壊と破綻は、ここ日雇労働者の街-釜ヶ崎を、失業と野宿が固定化した、絶対的失業‐野宿-福祉の街へと変えました。
日雇労働市場としての釜ヶ崎の求人は、昨秋より悪化・激減の一途をたどり、今春、年度初めから例年の半分以下しか求人がない状況が続いています。“働きたくとも仕事がない”それはここで暮らし、生きるものにとって、シェルターの利用、あるいは野宿の常態化を意味し、夏の炎天下を、秋の冷たい雨に打たれて、冬の北風に身を震わせながら、公園から公園へ、教会から教会へと炊き出しに食を求めて長い列を作るしかすべがないことを意味します。高齢化し、思い通りにならない自分の身体、就労から拒否され、奪われ続けた労働、社会保障からの長い間の門前払い、それが釜ヶ崎の風景と化しています。
釜日労・反失連は、昨年の越冬闘争以降、この間の状況を打破すべく対市、対府闘争を強めています。そして実行委員会に結集する全ての団体・個人も、この状況を切り開くために様々に活動を強め、様々な共同を模索しています。この厳しい社会状況から脱却する唯一の武器は団結すること、スクラムを組み、おのれの力で世界を変えてゆくこと、これだけが釜ヶ崎労働者に残された手段です。
構造的不況が深まり、官僚主導による市場原理主義的社会システムの崩壊が、昨秋以降の金融危機に端を発した不況の本格化の中で、「寄せ場の全国化」と言われるように一挙に拡大し、失業・野宿問題が全国的な政治問題として浮上してきました。
高度経済成長の終焉-バブル崩壊以降これまで景気の調整弁としての、産業構造の転換に伴う失業者を受け入れてきた建設業界自体が疲弊しきり、その機能を失っている中で、新自由主義市場原理主義路線の下、生き残りと肥大化をもくろむ資本は、派遣事業法を使って労働者を更に「自由」に搾取し、不況の声を聞くと同時に、景気の調整弁として寒空に放出しました。
旧来の社会保障制度、雇用・就労の仕組みがことごとく崩壊し、官僚、政党・政治家、学者、既成の労働運動がその方向性を指し示す事の出来ない時代に突入した、ということだと思います。
こうして、高度経済成長の終焉-バブル崩壊以降、新たな社会を目指して「改革」を求めてきた労働者・市民は前の総選挙で、官僚主導の市場原理主義に基づく自・公政権にNOを突きつけ「生活が第一」とする民主党を中心とする連立政権に歴史的勝利を与えました。
  この新政権に、アメリカはその圧力を強め、旧来の政治勢力は巻き返しを図り、官僚はその利権を維持しようと抵抗を強めることは必至であり、すでに始まっています。
このような状況の中で、われわれは、新政権に甘い期待を寄せ、身を委ねることなどは出来ませんが、大きな社会転換を推し進めることが出来る可能性を否定することも出来ません。不断にブレる新政権に対して、闘争陣形を強め、私たちの側に引きつけていくことが何より大事です。
55年体制下や自・公政権下とは異なる質の闘いが求められています。ただ資本や行政を糾弾し、批判し、「正義」を叫び、求めるだけでは旧来の崩壊した社会システムに期待し、美化することでしかありません。
資本主義の下で創られてきた、社会のしくみ、利益第一の職業、生活スタイル、考え方の中に、私たちの未来をみることは出来ません。
運動などをとうして、具体的な要求を、現実に獲得しつつ、新たな社会の仕組みを創っていく試みを積み重ね、労働者市民、自らが社会の主人公になるための、訓練をし、力を身につけ、陣地を獲得してゆくことこそが、安心して働き、生活できる未来を切り開く道となるのではないでしょうか。
釜の闘いは一時期の停滞的状況の時に終わりを告げ、あらたな闘いへ踏みだしました。より労働者・市民が活き活きと働き、生活できる「あらたな社会のしくみ」を創り出すためにともに闘いましょう。
私たちは、なかまたちの命を守る越冬闘争を通じて、多くの労働者・市民の皆さんとの結びつきを創り出すものとして、今回の第40回釜ヶ崎越冬闘争への参加を、多くの皆さんに呼びかけます。
第40回釜ヶ崎越冬闘争実行委員会